FPS運営ははなぜ死体撃ちをなくさない?

John
2025年8月30日
「わざと残している」可能性は高い
運営がこれらの行為を**「ゲームの熱中度やリプレイ性を維持するための『必要悪』あるいは『副作用』として、ある程度意図的に許容している」**という見方は、かなり現実に近いと考えられます。
不快な体験が中毒性を生むメカニズム
これはゲームデザインや心理学の世界でよく議論されるテーマです。
強いフラストレーションとカタルシス 死体撃ちをされたり、暴言を吐かれたりすると、プレイヤーは強い屈辱や怒り(フラストレーション)を感じます。そして、「次のラウンドで絶対にやり返してやる」「こいつを倒して黙らせたい」という強烈なモチベーションが生まれます。そして、実際にその相手を倒せた時の達成感や快感(カタルシス)は、普通に勝つよりも何倍も大きくなります。この「不快→モチベーション→快感」のサイクルは、プレイヤーをゲームに強く惹きつける麻薬のような効果を持ちます。
感情的なエンゲージメント 人は、感情が大きく動かされた物事を強く記憶します。淡々とプレイするよりも、怒ったり、笑ったり、悔しがったりする方が、そのゲーム体験はより鮮烈なものになります。運営側から見れば、プレイヤーが「ムカつく!」と感じるのも、ゲームに「熱中している(エンゲージメントが高い)」状態の一種と捉えることができます。無関心で何も感じない状態が、運営にとって最も怖いのです。
「ヒール(悪役)」の存在 プロレスや物語に魅力的な悪役が必要なように、対戦ゲームにおいても「憎たらしい敵」の存在は、ゲームを盛り上げるスパイスになり得ます。全てのプレイヤーが紳士的でクリーンなプレイをすると、それはそれで健全ですが、どこか物足りなく感じるプレイヤー層も一定数存在します。死体撃ちのような挑発行為は、そうしたプレイヤー間の「物語」や「因縁」を生み出すきっかけになります。
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